エコ運転講習に 県の環境賞 さいたまの教習所
さいたま市大宮区の自動車教習所「ファインモータースクール」が、環境保全の取り組みを表彰する県の「さいたま環境賞(事業者部門)」を受賞した。 評価されたのは、エコドライブを伝授する「楽エコ運転講習」。燃費が平均で2割良くなり、排ガスも少なくなる。行楽で長距離運転の機会も増えるこの季節、 エコ運転を試してみては?
ファインモータースクールがエコ講習を始めたのは2008年秋。その年の夏、神戸市の2級河川で、児童ら5人が犠牲となるゲリラ豪雨が起きるなど、「地球温暖化は他人事ではない」と感じた臼田和弘社長が発案した。
免許所有者向けの3時間講習のほか、通常の免許教習にエコドライブを取り入れている。一般教習にも取り入れている教習所は全国でも珍しいという。インストラクター約50人全員が講習を担当できる態勢になっている。
所有者向け講習ではまず、教室での50分の授業からスタート。講師の研修チーム・古田秀人チーフによると、一番の要所は、急なアクセルを避け、一 定の速度で走ること。簡単に聞こえるが、それが難しいのだという。その後はさっそく実車教習に入り、まず普段の運転方法で燃費を計ってみる。教習車マツ ダ・アクセラ(AT車・1500cc)の場合、受講者平均はガソリン1リットルで9・15キロ・メートル。これをベースに、正しいエコ運転を目指す。
5秒で時速20キロ程度の緩やかな加速がコツだが、古田チーフによると、「時には強めの加速も必要」。スピードを出せる広い道路の場合、エンジンの回転数が毎分2500回転に上がるまでアクセルを踏みこみ、素早く加速した方がトータルの燃費が良くなる。
加速の後は、早めに高いギアに切り替えると効率が良い。AT車でも、強めに加速してから軽くアクセルを離すことで、シフトアップさせることができる。
一定速度を保つのが一番の難所。微妙に加速と減速を繰り返してしまうので、最適なアクセル加減を体で覚えるまで、教習所内を何度も練習できる。減速は安全運転のコツと同じ。交通の流れを読んで車間距離を取り、早めにエンジンブレーキでスピードを落とす。
燃費を計り直すと、平均で1リットル11・17キロに。22%の燃費向上だ。「月1000キロ走るとして、ガソリン代が年間約3万円減ります」などの助言に、「具体的な数値で実感できる」と受講者の評判も上々という。
今回の受賞に、「社会的評価が得られてうれしい。エコ運転は環境にも家計にも優しく、事故防止にもなる」と臼田社長。3時間講習の料金は1万4500円。
(2010年4月6日 読売新聞)