高齢者の安全運転支援
技術チェックに補助金 加美・色麻町
高齢者の事故が多いことを受け、65歳以上のドライバーが自動車教習所で運転技術をチェックする認定教育の費用を、自治体が補助するケースが増えている。県警によると、加美町と色麻町が既に補助制度を実施しているほか、石巻市、気仙沼市、涌谷町など4市3町が4月から補助制度を始めるなど取り組みが広がっている。
農村地帯が広がる涌谷町。紅葉マークを付けた軽トラックが国道をのろのろと走る。ウインカーを出したまままっすぐ走る高齢者ドライバーの車も。移動手段がマイカー以外にほとんどない同町では、車は必需品だ。
涌谷町を管轄する遠田署によると、免許取得者に対する65歳以上の割合は16・9%と、県平均(14・1%)に比べて高い。75歳以上の免許取得者は昨年10月末で655人いる。昨年、高齢運転者が起こした人身事故の割合は、県平均13・6%に対し、同町は26・3%とほぼ2倍の割合に上った。
70歳以上のドライバーは3年ごとの免許更新時に、「高齢者講習」を受けることが義務づけられているが、町は不十分と判断。これとは別に、近隣の自動車教習所と連携し、判断力などをチェックする認定教育を3年間のうちに1回受けられるようにする。1回あたり6000~4000円かかることから、受講を促すために、75歳以上の人が受講する際に2500円の補助を決めた。
昨年10月から70歳以上のドライバーを対象にこの制度を始めた加美町と色麻町は、3000円を補助。4月からは加美地区安全協会がさらに1000円を加算する。受講した人からは「自分の運転技術の衰えが分かって良かった」という声が聞かれ、免許を自主返納する人も出ているという。
県警によると、4月から補助制度を始めるのは、石巻、気仙沼、栗原、登米の4市と涌谷、亘理、丸森の3町。高齢ドライバーの多い地域を中心に制度が広がっている。
県警交通企画課の阿部茂課長は「高齢者ドライバーにとって良い制度なので、県内の自治体も導入してほしい」と期待している。
(2010年3月24日 読売新聞)