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【燃費】欧州車は高速走行ではなぜ燃費が良い?

多くの日本人は、漠然と「国産車は燃費がよく、外車は燃費が悪い」と思っています。ところが、自動車雑誌を読むと、「欧州車は高速燃費に優れている」といった記述に出会います。

いったい高速燃費とは、どういうものなのでしょう。そもそも「高速」って、高速道路のことなのか、それとも高い速度のことなのか、考えてみると曖昧です。

欧州車は高速燃費がいいというのは、本当なのでしょうか。もし本当なら、なぜなのでしょう。

自動車雑誌に書かれている「高速燃費」というのは、「欧州の高速道路での燃費」と考えればいい。ドイツ・アウトバーンは速度無制限、その他の国も制限速度は 130キロくらい。ラテン諸国ではつい近年まで、スピードの取り締まりがほとんどなかったから、実質的には速度無制限だった。

だから、自動車雑誌の言う「高速燃費」は、極論すればそのクルマの最高速付近での燃費のことだ。つまり、日本ではまったく許されていない速度だけど、欧州ではそういう速度で走り続けるのがアタリマエの日常。

だから欧州のメーカーは、そういう速度での燃費を重視してクルマを開発する。最高速域でも燃費が悪くならないよう、エンジンのセッティングやミッションのギア比などを、すべて合わせこんでいく。

ところが日本は、欧州とはまったく違う低速交通社会だ。欧州車はそういう交通を想定していないから、日本で使うと燃費が悪くなる。逆にかつての日本車は、欧州で使うと燃費が悪かった。

「欧州車は高速燃費に優れている」というのは、実に単純明快。現地に合わせて作られている、というだけの話なのだよ。欧州車は、日本での市街地燃費では絶対的に国産車に負けるけど、100キロでの高速(低速?)巡航なら、おおむね互角くらいの燃費で走ってくれる。ロングドライブの多い人なら、日本でも欧州車の燃費は決して悪くない、と言えるだろう。

80年頃、三菱がバカッ速のランサーターボを開発して、「これなら欧州でも認められるはずだ!」と意気込んだ。ところがアウトバーンで全開走行すると、燃費がリッター5キロくらいしか走らず、「ぜんぜんダメ」の烙印を押されてしまった。

当時の国産ターボは、フルパワー時には"ガソリン冷却"と言って、ガソリンを濃くしてそれでシリンダー内を冷やさないとダメだった。「燃料計が動くのが見える」と言われた復活初代のGT-R(R32型)なんかもそうだ。

日本では、フルパワーを使うのなんかほんの一瞬だ。ところがヨーロッパでは、最高速域での燃費が生活そのもの。実用性を大きく左右する。

ポルシェなんかも例外じゃない。俺が欧州車の高速実用燃費を実感したのは95年頃、レンタカーで借りたパサート(4気筒2000cc MT)かな。イタリアの高速道路を延々と最高速近く(がんばって190キロ)で走り続けて、リッター10キロ走ってくれた。

2010年3月

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